ひとりごと(2017・2018年分)

2018年12月24日(月)               「25年分の変化」

1年ぶりの更新です。皆様お元気でいらっしゃいますか。

今年は嬉しい事悲しい事いろいろな事があって、毎日精一杯の中で過ごしています。文章も書かなくなると本当に浮かばなくなるものだと今更ながら思い知らされ・・・。でも1日24時間は全ての人に平等で、その中で上手に取捨選択し優先順位をつけながら過ごしていく、これを楽しみながらできる人もいれば無我夢中の内に終わる私のような人間もいるかと。

そんな今年あった出来事の中でご報告したい事。ソロ・リサイタル、目標としてきた25回を無事迎えられました。25年と言えば長い長い期間、デビューリサイタルは遠い昔と思いきや、過ぎてみると意外にそうでもないものです。デビュー・リサイタル当時に考えていた事はもちろん、弾いていた最中の事までもはっきりと思い出すことができます。1回まずはやってみよう、自分にとって到底無理な事だと思ったなら2回目は無い、そんなつもりで好きな曲を並べました。シューマンのクライスレリアーナと謝肉祭の2本立てなんて今だったら絶対にしないでしょう・・・。大変なはずの準備や練習が思いのほか楽しく(苦しい事もあったはずですが)、どうにか何とか無事に終える事が出来てしまい、そこで調子に乗って毎年1回、同じ曲は弾かないと自分でルールを決め、かれこれ25回続けてきた、という訳です。

毎年春から初夏にかけての2か月程は、リサイタルの準備と練習に追われる生活をずっと続けて来ました。季節の移り変わりと一緒にそのリズムは体に刻み込まれていて、冬が終わる頃になると楽しみと共にその大変さを思って少し憂鬱になったり・・・。若い頃はできたことがだんだんできなくなった、というのも25年続けてきた証だと思わされます。本番が近くなれば全曲の通し慣れが必要で、ほぼ毎日、全プログラムを通して弾く事ができていましたが、今となれば夜中に弾く体力は到底残っていません。暗譜も昔は全く苦にならなかったのですが、今は大分てこずります。さまざまな事務的な作業も昔はあっという間に終わったのですが、今は時間がかかります。・・・と書いていると、今はよくない点ばかり気付くのですが、昔は見えなかったことが今はよく見えます。リサイタル当日までに何をどうしていけばよいかという見通しはもちろんのこと、ひたすら練習するだけではなく作品の成り立ちや構成、解釈など調べたり考えたりする時間も増えました。

また、世の中の演奏会事情というようなものも四半世紀で大きく変化を遂げました。昔は演奏会のチラシもカラーでなく2色刷りとか、演奏会のお知らせも郵送とか、それが普通だったように記憶しています。今ではカラー印刷が即日仕上がり、お知らせもSNSなど手段は多様化しています。その素早い変化についていけないと思いながらの四半世紀でした・・・。

それはともかくと、周りの方々に助けて頂いてここまで続けて来られました。一人では決して成し得ない事で、皆様には感謝の言葉しかありません。しみじみとありがたさをかみしめています。つたない言葉でしか表現できないのが実にもどかしいのですが・・・。

さて、今は子供さんたちのクリスマスコンサートのお手伝いをするために、大阪に来ております。このひとりごとの更新ができるのも、いつも決まって日常から離れられるこの時期。今までは書く事で心と頭の中の整理整頓をしていたのですが、今はその時間が取れないほど「余裕がない」という事なのかと。来年は少しずつでも余裕を取り戻してゆきたいと思っています。

来年もどうぞよろしくお願い致します。よいお年をお迎え下さい・・・。
(殆ど書き上がっていたものを加筆修正して後日載せました。)



2017年12月31日(日)               「1年ぶり」

1年ぶりの更新です。この1年の間、何度か書きかけたものの途中となってそのままとなってしまい、結局今に至ります。

直前↓の記事が熊取合宿についてでしたが、まさに今年も28日にこちらに戻り、昨日もちょっと大変な本番がありました。5年日記とか書くとこんな風に「昨年の今頃何をしていたかな」と振り返るのでしょうね。今日やっとお休みになり、どっと1年の疲れが出た気がします・・・。

この1年は・・・日々心の余裕がないままに過ぎた気がします。精一杯できる事をしているつもりでしたが、出来事を振り返ることがあまりできないまま次から次へと追われていました。何よりも体力面で「今までとは決定的に何かが違う」事が多々あり、それに戸惑い、やり方を変えねばならずに試行錯誤している時間が長かったのだと思います。それでもお陰様で大きな不調に至ることはなく、何とか1年を無事に過ごせたことに感謝しています。

音楽の存在、大切さ、というものを改めて感じる年でもありました。たまたま私は音楽を専門的に勉強し、それをお仕事にしていますが、音楽はもともとみんなのもの。人それぞれに音楽に対しての向き合い方があり、楽しみ方があっていい、と。そういう事を考えさせられる機会がたくさんありました。もちろん、プロとしての音楽をお届けできるよう力を尽くしていく事には、何ら変わりはないのですが・・・。

さて、来年はソロの活動での節目の年となります。リサイタルを年1回、同じ曲は絶対に弾かないと決めて続けてきて、来年で25回目となります。25周年と言っていいのかいけないのか・・・ま、リサイタルの準備を始める時期から数えるとして、なんと四半世紀なのですね。ただただ続けて来てみたらもう25回か・・・という感じですが、この先どこまで続けてゆけるのか、とりあえず目先の6月に向けて頑張ろうと思います。

その前に8回目となる3月のデュオ・リサイタルも・・・近々お知らせ載せますね。 

今年も皆様には大変お世話になりました。どうぞお体にお気をつけてよいお年をお迎え下さい・・・。


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