ひとりごと(2011年12月分) |
2011年12月31日(土) 「反乱」 2011年が終わろうとしています。いろいろな事、結局出来ないまま・・・。 何と昨日、更新してから次の作業をいろいろしていたら、一部ページが突然反乱をおこし、まるまるそっくり消えました。頼みのバックアップファイルも同じくドロン!半泣きでどうしよう〜と途方にくれつつ、待てよ?この状況、どこかで経験したことがある・・・。調べてみたら昨年も暮れのこの忙しい最中、全く同じ事象を起こしていた事が判明。今年の1月1日のところに書いてありました。まったくどうしてこういう忙しい時になるんだか。 これは、サーバーにあげてあるファイルを逆にダウンロードする事で、事なきを得ました。前回のドロンの時はウェブからコピー&ペーストをしたので、それより一段対応能力があがったかも。なんて、実はこれは教えてもらったのでちっともえらくはないのですが、それでもかなり時間を食いました。その後は、とある書類の作成に非常に手間取り・・・相変わらず要領が大変悪いのです。 そこに更に面倒な事がつけ加わりそうな予感。数日前、録音機(PCMレコーダー)を買いました。遠い昔、DATを大枚はたいて買ったのに早々と生産中止、頼みの綱のMDも生産中止。よりによって次から次へと、何で?早い内に何とかしなきゃ、と思いつつ半年経っていました。今度のデュオ合宿で使いたいので慣れる必要があるかと思って、店員さんの意見も参考にしつつ慌てて購入。買ったはいいのですが、これこそはパソコンもろともに使えないと何もできない感じなのです。箱を開けかけ、とても年末の忙しい時にやる事ではないと思って、またしまいました。いつになったら開けられるのか・・・? 今年のリサイタルの回想も結局出来ないままですが、来年隙をみてどうにかアップします。これも見てみたら昨年は12月30日に書いていますね。今年は演奏中や弾き終わってすぐの時の感覚を忘れたくなくていろいろメモり、それを頼りに書くつもりでした。が、そのメモはどこに?実は録音さえも聴いていません。今回はいろいろな意味で「特別」だったので、客観的に振り返る事ができない気がしていたからかもしれません・・・。 さて、今年を振り返ってみます。 3月11日を境に全てが変わりました。あの日より前の日々と後の日々。前の事は今となってはあまり現実味がなく、このひとりごとを読んでも本当にこんな事を考えていたのか、不思議な思いです。震災によって、この地球の上で生きているという事はどういう事なのか、それをつきつけられた気がしています。そんな中で一人の人間というちっぽけな、しかし反面途轍もなく大きな存在の大切さも改めて実感しました。どのように生きてゆくかという事を真剣に考えさせられましたが、未だ答えは出ていません。うぅ、何だかちっともまとめられない・・・。 今年も1年間ありがとうございました。月末まとめ更新ばかりでしたが、いつもお付き合い頂き、心より感謝しております。来年もどうぞよろしくお願い致します。皆様もお身体にお気をつけて、良いお年をお迎え下さい・・・。 2011年12月30日(金) 「標高2450メートル」 あれよあれよという間に明後日はもう新年です。昨日が仕事納め、しかし昨日と一昨日が半端なく大変だったので、さすがに今日は休みたいという気分になっています。 しかし今年は本当に寒い。冬眠しようかと思う位、寒さのあまり動けなくなっています。基本的には暑がりで、「よくそんな薄着で平気だね」と言われるクチなのですが。それもいつもだと冷えやすいのは内臓なのに、今は割と中身は大丈夫、手先足先皮膚の表面が氷のように冷たくなっています。その影響か、今年はまだ一度も水絆創膏を使わずにすんでいたのに、一気に指先がパカンパカンと割れました。こんな状態ではピアノはもちろんの事、紙を扱う事(事務仕事)も無理、掃除も片付けも無理(って言っても・・・)。 さて、11月24日の欄に書いたっきりの立山のコンサートの事から行きます。 このコンサートのお話を頂いたのは一体いつだったか・・・たしか7月の峰の原高原での弾き比べコンサートの後でした。その時には「日本一の標高にあるホテルで演奏」としか伺っていなくて、そこでの過去のコンサートでの素晴らしさも伺っていましたが、なぜかどうしてもそこに自分が行って弾いているところがイメージできず・・・結局そのまま山に入ったという感じでした。旅慣れた原田さんに連れられてあちこちに行かせて頂くようになり、旅の準備も大分慣れて(アバウトになって)来ましたが、さすがに今回は荷物の準備のところで「ん?」とひっかかりました。 ホテルに行き着くまでがどうやら大変らしい、と分かったのは出発数日前の事。ホテルに車で乗り入れる事はできないらしいとは分かっていましたが、ただ順番に乗り換えて行けば済むというものでもないらしい。雪の中を歩かなければならないので荷物は背負える状態に、とのお達しがあった事で、どうしよう?と途方にくれました。本番用の衣装や靴、楽譜が通常の荷物にプラスされるだけでもかなりかさばるのに、屋外は氷点下で雪が積もっているかもしれない状況なら、防寒着、雪の上でも歩ける靴、それだけのものを入れられる特大(?)リュックが必要?大体リュックは持っていないし・・・と、あわあわしていました。 その段階で慌ててネットでホテルや近辺の状況などを調べました。そこではじめて、ホテルに入るには2つのルートがあり、内1つのルートだと黒部ダムの上を歩く必要があって、その際積雪があれば荷物は背負う方が便利らしい、という事が分かったのです。たまたま元から富山経由で山に入るつもりでいて、そのルートでは雪の中を歩かずにホテルにたどり着けると後から分かり、本当にラッキーでした。というところで11月24日に書いた話につながるのですが、私たちが到着する前日は大雨、到着した時に雪が降り始め、深夜に猛吹雪、翌朝は世界は真っ白けという事だったのです。 ところで肝心要のコンサートの事を。あと1週間でホテルは休業期間に入るという時期、ホテルの感謝祭で木管3重奏の方々と共にちょこっと演奏させて頂きました。会場が寒かったらどうしよう?とか迷いつつ、荷物を減らそうという魂胆の下にノースリーブの衣装を持って行きましたが、意外と中は暖かで演奏中は大丈夫でした。演奏したのはシャブリエのエスパーニャ、バーンスタインのキャンディード序曲(序曲だからこちらを先に演奏するつもりだったけれど、プログラムにこの順で書いてあったので)、アンコールには木管の皆さんとブラームスのハンガリア舞曲5番です。 標高のせいで高山病になる人もいるから気をつけないと、という話を聞いていて用心していたのですが、これも意外にも2人して全く大丈夫でした。でも不思議な事に、演奏直後のトーク、これまた2人してはぁはぁ息が切れて頭のが空白になり、原田さんから話を振られた途端に私も頭の中が真っ白になり、何もしゃべれなくなるというあり得ない事態に!お客様に思い切り笑われましたが、しかしどうして演奏の直後だったのか・・・それだけ演奏には酸素を使っているらしい(?)という事実を再確認しました。 私たちのクラシック音楽は前半で、後半は、こきりこ唄保存会の方々が伝統の衣装を身につけ、実際に演奏と踊りを披露して下さいました。たしか中学校でこきりこ節を音楽の時間に歌った記憶がありますが、本来はこういうものなのかと・・・いろいろな人にぜひみて頂きたいと思ったほど。神聖で厳かで、でもどこか懐かしさを感じました。 外は猛吹雪、標高2450メートルという状況で演奏させて頂くという機会、想像した事もありませんでした。でも会場はお客様がたくさんで、何か人の心の温かさで本当に暖かくなっているようなそんな心地よさにつつまれ、あっという間に終わりました。終演後の打ち上げでは出演者の方々はもちろん、ホテルのスタッフの方々ともお話しでき、冬山の事、立山の自然の事など興味深いお話も伺う事ができました。 というところでめでたしめでたし、気持ちよく眠りにつきたいところですが、この段階では翌日富山に戻るためのバスが出るかどうか未定でした。最悪の場合バスは走らないので大町方面へ降りるしかなく、雪の黒部ダムを歩き、車を取りに富山へ向かうという迂回ルートを覚悟しました。何時にバスが出るかも分からないので、いつでも出られるように荷物の準備をし、翌朝もバスはまだかまだかと気にしつつ食事をするという有様。ラッキーな事に結局朝にバスは出て、ホテルのスタッフの方々数名も一緒に下山しました。昨日とは見えるものが全く違い、「やっぱり今日も立山は見えなかったなぁ」と、絵葉書の雄大な景色を思い起こし、「立山を見に、自然を散策しに、もう一度絶対に来よう!」本気でそう思いました。 今回思い出した事。黒部ダムには小学校3年生の時に来た事があります。そして黒部ダム建設に関する本を読んだ事も(子供用の本でしたが)。どっちが先だったか覚えていませんが、黒部ダムとその周りの雄大な風景、そしてこのダムの建設秘話も強く心に刻まれています。あの時は大町から山に入り、トロリーバスに乗りました。ここ標高2450メートルまで来ず、泊ったのはその手前の地点だったような気がしますが、その時夏休みだったにも関わらず山は涼しくさわやかだった事を覚えています。なので今回吹雪で大町に向かっても、あの時以来の黒部ダムに再会したい気持ちもちょっとだけあったのです。ま、それは次回のお楽しみに。鉄子&ヒココの原田さんも、ありとあらゆる乗り物に乗れる事を楽しみにしているようですし。 珍しく長くなりました。時間が経ち過ぎていろいろな事が抜けてしまっていると思いますが・・・今回のコンサートのお話を下さった方、ホテルのスタッフの皆さん、一緒に出演された皆さん、たくさんお世話になりました。ありがとうございます。とても楽しい貴重なひと時を過ごさせて頂いた事、心より感謝しております。 年々、年を越す瞬間が気重になってきています。これが無かったらいろいろな事がなし崩しに順送りになっていくのが目に見えるので、こういう時のけじめは必要なのですが。元旦までに、と言わず、合宿までに必要な事全て終えられるのかな。ため息・・・。 2011年12月26日(月) 「連続公演」 予告通り昨日アップしようと思っていましたが、結局出来なくてごめんなさい。とりあえずは3月のデュオの詳細をコンサート情報のページに載せましたので、ご覧頂けましたら嬉しく思います。 今回は全く異なるプログラム2つを2日連続で、という我ながらびっくりの公演となります。学校は年が明けたら2月中頃まで試験期間ぶっちぎり、2人して伴奏にあたふたと駆けまわっているので、デュオの合わせは全くできないだろうと踏んでいます。という訳で昨年同様、新年早々合宿を行う予定です。要するに缶詰めになって徹底的に合わせをしようという魂胆。でも合宿前にちゃんと全曲みておかないと・・・。 ありがたい事にちょこちょことデュオの本番の機会を頂いているので、その都度少しずつ新しい曲を増やしていきました。それら全部を入れる事とし、足りない分何か新しい曲を・・・と考えたのですが、今回は前回以上に本当に悩みました。初見大会を一体何度した事か・・・チラシ印刷のリミットぎりぎりにどうにか決める事が出来ました。という訳で2日目のプログラムの半分、ゼロから始めます。 実は自然の近くに帰れるのが一番嬉しいかも。窓から大きな空と広い田んぼが見えます。四季折々の風景を見つけに散歩に出かけるのも楽しみ。でもこの時期は本当に寒くて、部屋の中でもぬっくぬくに着込んでゴロゴロ膨らんだ状態で合わせています。時計を見る事も殆ど無く、朝日が差し込んできたら、お腹がすいたら、温かくなってきたら、疲れてきたら、暗くなってきたら、眠くなってきたら・・・という体の都合でスケジュールを決めるというぜいたくさ。そんな合宿まであともう少しです。 ・・・なんて書いているとすごく楽しい合宿、みたいにみえますが、実際去年はフンメルが全然「見えて」こなくて本当に大変でした。長大で複雑で、合わせのテクニックも大変で、全くどこから手をつけたら良いのか途方にくれ・・・たいけどその暇もないので、眠気と闘いながら2人で詰めていったのを思い出します。曲の仕上げ方に人それぞれの方法があるように、合わせも含めてどう仕上げてゆくか、そのやり方さえも模索していた時の事。大変なのは当然で、今回はもう少しましになるかなと思っています。 気がついたらこんな時間。慌てて寝ます・・・。 2011年12月24日(土) 「メリー・クリスマス!」 今月も全く書けぬままにいつしかクリスマス・イヴ。メリー・クリスマス!今年もあとわずかです。 決して怠けていた訳ではないのです。ごめんなさい。もう訳わからぬ慌ただしさでした。毎晩くたくたで、お風呂で気持ち良くなって湯船で寝こんでしまう感じ。それでもその後翌朝までにするべき事をしなくてはならず、まとまって寝られたらいいのに、という願望がむくむくと膨らんでいました。どのみち師走ってせわしないものなのですね。 このまま2月半ばまでフル回転か?と覚悟していたら、学校の冬期講習会の仕事が無くなった事で天からお休みが降ってきました。という訳で突然気が抜けたら寝る寝る・・・普段ではあり得ない程良く寝ました。ただ寝るだけで調子ってよくなるんだ・・・というのが実感。 12月の第1週はコンサートでさらうために極力空けていたのですが、そのしわ寄せをどうにもできないまま、実技試験に備えての伴奏合わせがスタートしました。諸事情で学生さんたちの準備も例年より1か月早く、おまけに新たな譜読みの曲も多いです。やってもやっても次から次へと新しい曲が出てくる・・・伴奏をしている限り、永遠にいたちごっこが続きそう。全ての試験の先陣を切って、室内楽の試験は先週やっと終わったところです。 実は来年3月ピアノ・デュオのリサイタルをする事にし、それについていろいろ動き出していたのも大きいかも。私自身の6月のソロのリサイタルも動き始めました。ソロの方はマネジメントにお願いしているので自分の負担も少ないですが、デュオの方は全て自分たちで動いているのでいろいろ大変なのです。なんて言っても原田さんがやってくれている分量がはるかに多いので、本当に感謝です。ピアノはもちろん、いろいろな事に才がある人なので傍で見ていてやっぱり凄い・・・と感心しています。 その詳細ですが、ちょっと今日は時間が無いので明日に発表するつもりです。乞う御期待! ところで東京スカイツリー、今日点灯していました!発表では白色のライト・アップだけ、との事でしたが、どう見てもその奥に赤と緑のクリスマス・カラーの照明が見える・・・疲れていて幻覚が見えるのかなと思いつつ、でもあれは絶対クリスマス・カラーだっ。神秘的でなかなか綺麗です。そう言えば昨年の大みそかもライト・アップしていたっけ、あれからもう1年か・・・と思い出しています。 思い起こしてもこの1年はすさまじい年でした。未だ震災の影響で大変な日々を過ごされている方々がたくさんいらっしゃると思います。そんな方々にも、そして誰にも平等に幸せがやってくるクリスマスである事を祈ります・・・。 |
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