ひとりごと(2008年9月分)

2008年9月30日(火)          「宿場町」

またまた続けて更新です。

何だか最近は書いている内容が薄いというか、量が少ないというか、自分でも気になって以前のページをちょっと見てみました。よくまぁここまで考える時間があったものだとも言えるし、よくまぁそこまで集中してつっこめたものだとも言える(どんなに長くても基本的には一晩で書いています)。でもそれより驚いたのは、最近書いたと思っていたものが1年以上過去のものだった事。この1、2年、一体何をしていたんだろう?と自己嫌悪です。

ジャングルのごとくぼぉぼぉに茂っていた植木たちを、最近職人さんがさっぱりと整えて下さったのですが、そのために一時的に動かした鉢植えを改めてじっくり見る事ができました。考えてみればどれもこれもが大変長いお付き合い。花木など20年越しのものも多く、観葉植物も小さな苗だったのが私の背丈を越える高さに育ち・・・という訳でいつも同じ顔ぶれですが、たとえば花のつきでも年々微妙に違って飽きる事はないのです。長い目で見て、小さいものを大きく育ててゆく方が性に合っているのかもしれません。

家に来た時は20センチ程の苗だったドラセナ・コンシンネが高さ2メートルになり、冬に屋内に入れるのもかなり大変。昨年位からどうしよう〜と悩んでいましたが、今回思い切って取り木をする事にしました。夏前からそのつもりでミズゴケを買ってあったのに、腰を上げるまで時間がかかり過ぎ。幹が硬いのでおそらくゴムの木のように表皮をはがせばいいのだろうと思ったら、予想に反して薄い樹皮の下は柔らかい緑色。という訳でぐるりとカッターで傷をつけ、湿らせたミズゴケを周りに巻いてラップと紐で蒸散しないように縛りました。寒くなる前に根を生やしてくれるといいけれど、生命力を信じて待ってみます。

秋の冷たい雨・・・と言うと思いだす事。学生時代、この時期に中山道を歩く旅に出た事がありました。と言っても中山道を日本橋から京都まで何十日もかけて歩いた訳ではなく、秋休みを利用しての妻籠と馬籠を含むちょっとばかりの距離。でもどこからどこまで歩いたかを思い出せず、その時使ったガイドブックを引っ張り出してみたものの「?」。写真も撮っていないはずで、わずかな書き込み、そして宿場町と駅のスタンプが本当に足を運んだ証拠のようです。

そのような歩く旅が好きな友人がいて、どういうきっかけだったかは忘れましたが、「じゃぁ行ってみよう」と意気投合したのです。リュックを背負ってひたすらてくてく、当時もバスツアーが多く、私たちのように歩いている人はごく少数で、道ですれ違う事もあまりありませんでした。行きは日が差していたのに、途中で(2日目かも?)雨が降り出し雷が鳴り、峠のお茶屋さんで雨宿り、宿に着いた時はずぶぬれ(雨合羽は持っていたけれど)、しんどい目にあいました。今思えば秋雨シーズンだから予測も出来たはずなのに・・・。その時に一緒に行ってくれたのは歌科の友人、フランス歌曲をよく伴奏させてもらいました。道中歩きながらずっとしゃべりっぱなし、口の重い私をそれだけしゃべらせてくれる何かを彼女は持っていた、と今思うのです。彼女はその後、修道院のシスターになりました。今もどこかで元気でいてくれるかなと、とても懐かしく思い出しました・・・。



2008年9月29日(月)          「香りの効用」

先日、お彼岸でお墓参りした際、山の中でもないのにぽちぽち紅葉が始まっていたのにびっくり。その反面、いつもこの時期にいい香りを漂わせていたキンモクセイはまだ。あれからわずか数日、いきなり季節はどっぷり秋・・・。

夏好きの私にしてみれば秋の訪れは長い長い冬の始まりのようで、決して嬉しくはないのです。嬉しい事と言えば、夏場はべたべたしそうで持ち歩けなかったチョコが食べられるようになる事、空が澄んで昼間の雲や夜の星が美しく見えてくる事くらい?日が落ちるのも随分と早くなりました。ただですら宵っ張り(且つ、最近は寝つきが悪い)の身としては、夜が長くなればなるほどそこから抜けられなくなりそうな気がしてくる。すとんと早く寝てしまおうと思うよりは、これ幸いとばかりにいろいろやり始めてしまう自分がいて(だって集中できるし)、よくない状況だなぁと思っているのです。

週末は学校でずっと実技試験を聴き、受験生のレッスンもし、常に音に追われていました。そんな訳で今日は音楽に関係ない話を少し。

ふと思い立ってエッセンシャル・オイルの空き瓶を整理したら、かなりありました。昔、気持ちと時間に余裕があった頃は、無水エタノール少しと精製水の中にエッセンシャル・オイルをいろいろ適当にブレンドして混ぜ、ルーム・フレグランスなるものを作っていたのを思い出しました。もっと遠い昔、ハーブ園だったかどこかで香水の調合を体験した事があって、記憶は定かではないのですが、トップノートからベースノートまで順番にどう効いていくか考えながらトータルでオイルは何滴?と計算、かなり好きな香りができた事に味をしめたのです。肌が弱いのでつけられず、それは結局ルーム・フレグランスにしてしまったのですが。

家の在庫はベルガモットやグレープフルーツなど柑橘系の香りが断トツで多く、そしてラベンダーなどフローラル系、ミントやバジルなどのグリーン系、シナモンなどのウッディ系他よりどりみどり。最近は思いついた時に単品で香らせているだけなのですが、またブレンドしてつくってみてもいいかも。ちなみに蚊よけにも結構効きます。神経が働きすぎて眠れない時も。

すばらしくいい香りのする花を1年中つけている小低木が、近くに雑草のごとく自生しています。名前はわからないのですが、香りと花などの特徴からヘリオトロープの一種ではないかと・・・風が吹くとその香りが遠くまで届くのですが、なんとその木の下に、鈴をちろちろと鳴らしながら歩いている顔なじみの猫ちゃんがよく居るのです。初めはそこが涼しいからだと思っていたのですが、そうではないらしい。どうやらこの香りが大好きで、そこでのんびりくつろぐのが好きなようです。猫にとっても好きな香りは癒しなのでしょう・・・。



2008年9月22日(月)          「記号」

すっかり秋らしくなりました。

光ファイバーの工事が無事に済み、ついでに無線LANを導入。多少手こずったもののじきに使えるようになりましたが、電話やプロバイダ、ホームページなどの契約変更の手続きはかなり面倒でした。小一時間、フリーダイヤルで何本も電話し、「エリーゼのために」と「バッハのメヌエット」はさすがに聞き飽きた・・・。でもこれでパソコンに関しては落ち着くでしょう。

ところでお盆前に苦し紛れに綴っていた(?)原稿ですが、ムジカノーヴァ10月号が発売になりましたので、お読み頂けましたら大変嬉しく思います。頂いたテーマが「ベートーヴェンの音創り」、これを文章で表現しないとならないとあって、一体何を題材にどう書けばいいか頭を悩ませました。例えばこれが公開講座だったら、実際弾いて示してゆく事も可能ですが、音の形容って本当に難しい。毎日毎日どういう切り口で書けばいいかと寝ても覚めても考え続け、ゆきついたのが「これがもしピアノでなかったら?」という発想でした。

レッスンでも日常生活でも、相手に分かるように「言葉で」伝えるって実に難しい。私の場合感覚で分かる事、そして無意識の内に行っている事が殆どだからこそ、昔は分かるように伝えるのに苦労しました(レッスン、今は我ながらしゃべるしゃべる)。小中学生当時、ベートーヴェンの初期ソナタはたくさん勉強する機会がありましたが、あの時はどんな音色で弾けばよいかがわからず、音を出す度に「どうも場にそぐわない音・・・」と感じる事が多かったのです。今はそういう思いを持つ事も減り、「それは何故・・・?」と考えていったら、耳の中にいろいろな楽器の音が鳴るようになったからだと気付いたのです。お陰様で、室内楽や伴奏の経験が結構ものを言っています。

・・・と書いてゆくとキリがないので、あとはぜひぜひムジカノーヴァをご覧下さい。よろしくお願い致します。

これがきっかけという訳でもないですが、最近つくづく「楽譜は記号」だと、しかしその記号が実によくできた仕組みで、それを読み解く事が面白いと思わされています。時刻表や地図を眺めるのが好きな方は、恐らくその数字や記号そのものを楽しまれているだけではなく、そこから想像できる世界が広がっていくからではないでしょうか?

自分で演奏する曲、もしくはピアノ・パートの入っている曲の楽譜を持っているのは当たり前の事ですが、ピアノの入らない曲、たとえばオーケストラのスコア(総譜)などは残念ながらあれもこれも・・・という訳にはいきません。それでも学生時代、気に入ったオーケストラ曲のミニチュア・スコアはちょこちょこ集めていました。ピアノ・パートが入っていない故、アマチュアとして何か楽器を習い始めない限り、これを本番で演奏する事は無いだろうなと思うとちょっと虚しい。光ファイバーの工事で片付けていたら、いろいろスコアが出てきました。自分で買ったもの以外、古〜いスコアもいろいろと・・・。

そう言えば小学生の頃、師匠が「オーケストラや室内楽を聴くように」とよくおっしゃっていました。その時にさらっている曲によっては、ぜひとも聴くべき曲(時にはその音源の演奏家までも)を指定して下さり、まだ何の知識もなかった当時、大変ありがたいアドバイスでした。とある在京オーケストラの定期会員になって、よりごのみせずいろいろな曲を毎月聴く機会にも恵まれていました。

今、高校の授業でスコア・リーディング(の初歩)を扱っているのもあり、気持ちと時間に余裕がある時はスコアと共にオーケストラ曲を聴くようにしています。音楽を仕事にしているからこそスコアも勉強する事は不可欠で(スコアなしで聴く楽しみもよく分かるのですが)、楽譜上から驚かされる事もたくさんあります。どんな思いで作曲家が頭の中の音楽を紙の上に書きつけていくか、その過程を感じると、おいそれと音を出す事はできなくなるもので、その素晴らしさにただ感嘆させられるだけ。耳で覚えていても曲名と結びつかないものが多いのに気付かされ、有名な曲のあの旋律は何の楽器で何管(移調楽器)かを分かっていないと、授業の題材を探す事さえままならないのです。

スコアを開き、頭の中で音にし、そしてピアノで弾いてみる。大学時代に毎週胃を痛くしながらも絶対休まずに続けたスコア・リーディングの授業、あの時よりはるかに読めるようになったのに気付きました。まさかこうやって高校生と一緒に取り組む事になろうとは全く想像していなかったけれど、自分の音楽に絶対に役に立つと信じて勉強した甲斐はあったと思うのです。少しずつ少しずつ未知の世界が開かれてゆく。まだまだ知らない事が多すぎるのですが、でも勉強する事があるのは楽しいものです・・・。



2008年9月13日(土)          「データの移し替え」

またもやお待たせ致しました。新しいパソコンから更新しています。

買ってきたパソコンの箱を開ける余裕もなく、かれこれ半月。必要に迫られて前のパソコンで数日ごとにメールのチェックはしていたものの、パソコンの乗り換えでやらなければならない事はあまりにも多く・・・まとまった時間がなければまず無理。しかし来週に光ファイバーの工事も入っているので、とりあえず今の内に新しい方を使えるようにしておかないと更に問題が大きくなるような気がし、気合いを入れてとりかかりました。

それにしてもとにかく速い。「今までかかっていた時間を返して」と言いたくなるほどさくさく動き、とても助かります。気になっていたデータの移し替えは、そっくりそのまま移動できるソフトが付いていたお陰で無事完了。新しい方でちょっと設定を変えた為、あちこちファイルを開けたりして手間取りましたがもう大丈夫。最初にカスタマイズして使い勝手をよくするのはいつもの事なのですが、1つだけどうしても気になるのはタッチパッドのクリックのボタン。前のパソコンはとても軽かったのでトリプルクリックができてしまうほどでしたが(ピアノで連打している訳じゃないけど)、今のは「カチッ」と重くひっかかるような感じで筋肉痛になりそうです。という訳で初めてマウスを使ってみましたが、これまたキーボードとの往復に慣れなくて・・・キーボードはとても軽くて打ちやすいのに。慣れるのに時間がかかりそう。

実はこのホームページを元通りにできるかどうかが一番気がかりで、最後まで手がつけられなかったのですが、「祝!」先ほどやっと無事設定が済みました。それぞれのページのデータはちゃんと移し替えられたのですが、もともとホームページ作成ソフトがインストールされていないのでまずはインストール。ソフトを開いたら、当たり前ながら中身は空っぽ、どうしたらいいものか途方にくれました。テキストは貼り付けられるにしろ、もう1度すべてのページ(いつしか60ページを超え・・・)を作り直さなければならない?そしてそれぞれのページのリンクも張り直し?仮にそれができたとして転送はできる?気が遠くなって、一瞬古いパソコンの方から1回分だけ更新してしまおうかと思いましたが、そしたらその1回分をまた新しいパソコンに移し替える手間が増えるので断念。ふと思い立ってデータの移し替えで検索してみたら、「新しいサイトを作ってそこに既存のトップページのみ貼り付けると、リンクもそっくりそのまま元通り」という情報が出ていました。ダメもとで試してみたら「!」、できました。すばらしい・・・。

ところが更新前にお試しで転送してみたらだめで・・・思うところあって設定をいじってみる事数回、やっと転送に成功しました。ホッ。これで新しいパソコンも安心して使えます。ここにこぎつけるまで丸一日、時間にしたらそれだけなのにとにかく長かった〜。せっかくできたのだからと、もう外は明るいのにとりあえず更新してみました。今日はあまり面白い話もなくてごめんなさい。これからは以前のようにまた更新できますので、どうぞよろしくお付き合い下さい。

学校の正門に小さな竹やぶがあり、竹の根元に植えられたたくさんの朝顔が毎朝風に揺れて、いくつも花を咲かせています。支柱を立てる手間もいらないし、なかなか風流な眺めだなと思いながら新学期、学校に通っています・・・。


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