ひとりごと(2007年8月分)

2007年8月31日(金)       「恵みと巡り」

今日で夏も終わり。今週はお天気が悪くて青空が、おまけに皆既月食まで見られなくて、ちょっとがっかりでした。どうしても赤銅色のお月様が見たかった・・・。

お陰様で荒牧先生とのリート(歌曲)・リサイタルも無事に終わりました。猛暑の中、たくさんのお客様がいらして下さり、ありがとうございました。いくらか経験のある弦楽器のリサイタルなどと違って、勉強するのにいつも以上に時間がかかりましたが、それとは逆に本番はあっという間に終わってしまい、名残惜しく思いました。終わってから考えた事、思い出した事は数えきれないほどありますが、全てにおいて恵まれた事への感謝、そして機会がやっと巡ってきたという感慨、これが大きかったです。

歌にも特別な思いがありますが、残念ながら自分で歌う事が出来ないとなると、歌曲のピアノ・パートを弾くのが私にできる唯一の事。「いつか機会があれば」とは思っていましたが、こればかりは自分の思い通りにいかないものです。このコンサートのシリーズの監修をなさっていらっしゃる先生には、学部時代に友人のレッスンの伴奏についていった折、大変お世話になりました。お目にかかったのはその時以来。このような形でお世話になる機会が再度巡ってくるとは当時思いもせず、でも先生は克明に覚えていらっしゃいました。あの時は本当に何も分かっていなかったので、穴があれば入りたい気分・・・。そして大学院で歌曲の面白さに目覚め、遅まきながらドイツ語の勉強を始めたものの、それからが長い長〜いブランク。本番が終わって我にかえって、やっとその願いががかなったんだなぁと感慨を覚えました。

前回も書きましたが、舞台に出るまでは正直迷いだらけ。でも本番は歌の素晴らしさ、そして見事なトークにも助けられました。器楽のように徹底的に合わせが出来ないゆえ、本番で「そうなったらなったまで」の偶然に任せるつもりでいましたが、合わせでは一度も試していないような事も結構起こりました。でもその時は特に意識をしていないのに楽譜に書かれている事の隅々までが目に飛び込んできて、またサロンの響きに慣れてきたら(リハーサル時と全然残響が違いました)音と言葉が聴こえてきて、来たるべきタイミングを1つ1つ予感できたのです。いつもと違うところはたくさんあったはずなのに、本番でも思いのほかそれを楽しめていました。ふっとその時思いついた音の表情をつける事ができたのは、絶妙な状態にピアノを仕上げて下さった調律師さんのお陰。というように、当初予想もしていなかった事も多かったけれど、周りの方々やその状況に助けられて出来た、そんな演奏会となりました。

荒牧先生の歌は感情を伴っての表現が深く、またとても自然に音楽が流れるので、私もとても心地よく演奏できました。本番を一緒に迎えるのは実は今回が初めて。普通、伴奏でも室内楽でも人と一緒に演奏する場合は、第1回目の本番を終えるまでは何とも言えないものなのです。本番では精神状態もいつもと違えば、ありえない事が何故か起こる確率も高い。それを一緒にクリアして初めて、第2回目以降から安心して演奏できるのです。今回、全く初めてにもかかわらず信頼して歌って下さったとの事、演奏からも感じられましたし、それには心から感謝しています。

普段の合わせ、また昨年までお願いしていた授業から、もちろん私も余計な心配はせず全て信頼していましたが、終わってからよくよく考えてみて、そういう風に最初から思える事は非常に稀だと気付きました。そもそもの出会いは歌曲伴奏の授業だったので(よろしかったら2006年3月23日「授業もライヴ」をご覧下さい)、単純にどう合わせるかという事だけでなく、実際に今までどんな状況を経験したかとか、こんな風に思ったとか、そのようなエピソードも授業で話していました。つまり、音楽や人、その他いろいろな価値観をお互い分かっていたのも同然でした。音楽的に共感できても日常生活レベルで信頼できない事があれば、本番という名の非常事態を一緒に過ごすのは無理。日常で気がとても合っても音楽の傾向が全然違うなら(少しならともかく)、一緒に演奏しようとは恐らく考えないでしょう。

共演者が荒牧先生だった事、プログラムが当初の予定とがらっと変わったものの、それがよりによって私の好きなシューマンの「女の愛と生涯」だった事、夏休み中だったので気持ちにも時間的にもいくらかゆとりがあった事、などなど、さまざまな事に恵まれ、助けられて無事に終える事ができました。それにしても不思議な巡り合わせ・・・ありがたいものです。

曲について書きたい事もあったのですが、長くなるのでまた今度(に書ければいいのですが)。

その翌日から新学期で学校に毎日のように行っていました。想像以上の混乱、困難?「あぁこれが学校での日々だっけ」と記憶を呼び戻す暇もなく、流されるように生活していました。先週まで高山にいて、数日前はすばらしき歌曲の世界に浸れていたなんて、自分でも信じられない位。今日やっとゆっくり思い返す事が出来たばかりなのに、考えてみれば録音とヴァイオリン・リサイタルまであと1ヶ月しかない。ついに来週から大学も始まるので、怒涛の日常が再開します・・・。




2007年8月27日(月)       「パウンドケーキ」

今日から新学期が始まるという事で(私が行くのは明日から)、今から精神的に圧迫されています。恐れているのは早起き?猛烈に重いバッグ?ゆっくり食べる時間のないお昼ご飯?隙間なくびっしり組まれているレッスン?練習時間が満足に取れない事からくるプレッシャー?きれいに終わらせる予定だったのにまだ残っている夏休みの宿題?・・・ちなみにこれは、夏の間に片付ける予定だった諸々の雑用の事です。

しかしどれもこれもが時間に関係してくる事ばかり。そういえば子供の頃から「いつも時間は大切に」と思っていました。遊ぶ時間があればまずピアノだったし(高校、大学時代はその反動で・・・)、欲張ってあれもこれもやりたい性分だったので、中学生から時間の使い方に関する本を読んでいたり、全く可愛げのない子供でした。学校の勉強はもちろんの事、部活もやっていたり、また趣味もいろいろ。

例えばその1つ、お菓子作り。今は全く出来なくなってしまったけれど、中学・高校生の頃よくパウンドケーキやクッキーを焼いていました。代表的なお菓子の作り方が載っている本があって、それは大体一通り作ってみたような覚えがあります。パウンドケーキはいろいろ試してみつけた自分のレシピがあって、それはスパイスや黒蜜を入れた黒っぽい生地で、バランスぎりぎりまで砂糖を減らし、ラム酒に何ヶ月も漬け込んだドライフルーツを増やしたもの。それが焼きあがった時のえもいわれぬ香りが好きで、本当は1日寝かせて食べた方が生地がしまって美味しいのに、あっという間に無くなってしまうような感じでした。ドライイーストで発酵させて、バターロールをオーブンで焼いた事もあった気がする。今思えばよくまぁそんな手間のかかる事をする時間があったなぁと驚くばかり。好奇心もあったと思うけれど、やはり子供は暇なものです。「ピアノと学校の勉強に絞っていたらもっと上手くなって成績がよくなっていたか?」と問われれば、それはどうだか。でも久しぶりにあのパウンドケーキを食べたくなりました(でも焼く時間は今となってはもったいない・・・)。

昨晩になって授業の件でメールが来、「そうだ、高校生にはレッスンの時間の確認をしなきゃ」とメールを送り、そこでハタと高校生のみ実技試験も副科の発表会も9月初めだっけと思い出し、一気に頭が学校モード。大学生のレッスン時間も全員の都合を改めて聞いて決め直す必要があり、新しく入る学生さん達とはいろいろ話し合って今後の方針(要するにどのように、そしてどんな曲を勉強してゆくか)を決め・・・これも時間、あぁまた時間に追われる日々が始まる・・・これが現実です。

という訳で(?)、続けて更新です。

いよいよ今日は荒牧先生とのリート(歌曲)のリサイタル。やっとやっと自分の中で固まってきた気がします。「固まってきた」の意味合いは・・・どういうスタンスで演奏に臨むか、覚悟が決まったというところ。ちょっと大げさですが。

まだ終わってもいないのにこういう事を書くのも変ですが、器楽のリサイタルと全然勝手が違い、本番当日までの流れをどう作り出すか迷っていたところがありました。本番までの手順みたいなものがあって、ソロの曲の場合、器楽の伴奏の場合、室内楽の場合、それぞれ自分の中で練習の段取りやするべき事が時間軸とともに見えるのですが、今回は全てが手探りでした。

歌曲もまずは独りでさらいます。それにしても歌曲はそれぞれ1曲が短い、ゆえに同じ部分がない。例えばソナタ形式なら再現部は殆ど同じなので、基本的には提示(呈示)部と異なるところだけ確認すれば済みます(もちろん音楽的にどうするかはそんなに単純ではありませんが)。1曲ごとの雰囲気などもがらっと変わるので、気持ちの切り替えが難しい。なので、普通のリサイタル80分ほどの歌曲を用意するとなったら、ものすごいボリューム。今回のプログラムは、このシリーズの方針で少し短めです。その上に言葉を調べる手順が加わり、意味が分かった段階でどう表現するか考えるべき事が出てきます。そして合わせも器楽のように、その場で納得するまで何回も試すような事はせず、確認するのは必要なところだけ。演奏会当日のリハーサルも全プログラムを歌うような事はせずに、本番まで声を温存。器楽のリサイタルでは合わせはもちろんの事、バランスを聴いての場所決め、その上ピアノに慣れる為の時間も頂けたらありがたいので、本当に時間いっぱいになります。今日はどんな風に時間が進むのか、全く想像がつきません。

何はともあれ今日は本番。せっかく頂けたこの機会、ありがたく楽しませて頂く事にします・・・。




2007年8月25日(土)       「あくせく」

半月もご無沙汰してしまいました。講習会に行く前に更新して「リサイタルの反省」を書くつもりにしていましたが、前回に書いた「危機感をあおりながら必死でさらい、用事をこなす日々」、まさにその通りでした。出発する日の明け方まで用事に追われ、バスの中で寝倒せばいいかと・・・。

しかし最近は日本全国、本当に暑かったようですね。最寒記録の話を書いたら、いきなり最暑記録(と言う?)を更新!その後高山に1週間いましたが、あちらは私の苦手な湿気が全くなくカラッとしていて、夜は20度位まで下がります。おまけに、暑いはずの昼間はずっと建物の中にいるので、正直夏を実感できないような日々を過ごしておりました。東京の暑さにせっかく馴染めたのに高山の健康的な気候に慣れてしまったので、戻ってきてからは少々夏バテ気味です。単純に気が緩んだだけかもしれないけれど。

高山の講習会、今年で6回目となりました。今回はいつも以上にハード、毎日朝から晩までピアノの前にいました。レッスン(弦楽器)の伴奏はもちろんの事、学生さんのコンサートの為の合わせと本番、そして先生方のお出になるガラ・コンサートでも急遽1曲伴奏させて頂く事となり、駆けずり回っていた感じでした。精神的に強くないとこのお仕事、やはり務まらない・・・随分と鍛えられて、ちょっとやそっとの事ではびくびくしなくなりましたが、振り返って今思えば「火事場の馬鹿力」のなせる業としか言いようがない・・・。

初日、海外からいらした先生のクラスで伴奏をする事になりましたが、諸事情でこの日は私が通訳もどきのお手伝いする事になり・・・行く前は気重、でも実際レッスンが始まってしまったらそんな事を言っている暇もなかった。ちゃんとした通訳の方がなさるようには出来るはずもなく、意訳程度しかできないけれど、1日中やっていると「伴奏しながら英語を聞いて日本語でしゃべる」という頭の回路ができあがってきます。でも英語は聞けても殆どしゃべれないので時にはドイツ語が飛び交い、とにかく先生の早口に乗り遅れないようにするのに文法も何も・・・という感じでした。

そんな中、現代曲を持ってきた学生さんがいました。日ごろサックスの伴奏でさんざんお目にかかっているので変拍子にアレルギーはありませんが、初見であっても先生は容赦なくピアノにも表現の要求をなさるのです。いきなり最初に通した時にはところどころ落ち、それでも喰らいついてどうにか最後まで弾き、終わった時にはどぉっと冷汗が出ました。その後のレッスンではめまぐるしく変わるテンポ表示に注意しつつ、1212123・・・とこれまた絶えず変わる拍子を数えつつ、ヴァイオリン・パートにも目を走らせて弾いていると、先生が学生さんに何か言っていらっしゃいます。パート譜を見ながら訳そうとピアノを離れると、「じゃピアノと一緒に」と言われてピアノに戻り、結局何度も行き来するのでついには立ったまま弾く羽目になりました。そうするとこちらにもご注意が・・・。頭がついてゆかなくなり、口が動かなくなってきました。あれが今回の講習の最大のピンチ・・・。

高校の初見の授業でいつも話す事ですが、音楽を演奏するには2つの方法があって、1つはきちんと完成させる事を目標に丁寧に譜読みをし、練習を積み重ねていくやり方、もう1つは音が抜けても指使いがめちゃくちゃでもかまわないから、とにかく本来のテンポで決して止まらずに全体像をざっとつかむやり方。この2つだけというのも極論ですが、全く正反対のこの方法、どちらが欠けてもバランスが悪いと思うのです。いろいろな曲を知った上でみえてくる事もあれば、反対に何か1つの曲に丁寧に取り組んだ結果、他に応用できる事もあるので。

「合わせ」に関しても、同様の事が言えると最近思うのです。音楽を一緒に納得いくまで作り上げていくやり方がもちろんベストではあるけれど、そうはいかない状況もいろいろ考えられます。例えば講習会やレッスンで初めて出会うピアニストに伴奏してもらう、あるいはコンクールで公式伴奏者と数少ない合わせで本番を迎えなければならない、などなど。あ、ちなみにこれはソリストの方々の話。私達の立場からすれば以上↑の事にプラスして、同じ曲でもたくさんの方々と合わせる事になり、いろいろなテンポや弾き方に合わせられる事が必要になります。ある方と時間をかけて音楽を作り上げる過程を経てアンサンブルの極意がつかめてくれば、他の方とでも、あるいは短期間でも合わせに対応できてくると思うし、いろいろな状況を体験する事によって自分にとって必要なものが何か、そしてどんな時にも必要なものは何かが分かるとも思うのです。

えぇと、話を戻します。講習会のレッスンでは毎年常連の学生さんの上達振りが伺える事もあれば、全く初めての方に出会う事も度々。その場で受講曲の楽譜を渡されるのですが、全く初めての曲が2、3曲ありました。もちろん予見時間などもらえる訳もなく、勘を働かせてテンポの変化やハーモニー進行、全体の構造などをつかんで、何とか形にしなくてはならないのです。最初に通した時に上手くいかなかった場所も、もう1度冒頭から止めながらレッスンしていく際に必死で修正しています。その逆に伴奏譜を持ってこなかった学生さん(1冊しかないその譜をコンサートで弾くピアニストに渡してしまったり、忘れてきたり)もたまにいて、その際は覚えている限りで暗譜で伴奏をつけました。

学生さんのコンサート、全部で20名弱担当しましたが、1人に付き10〜15分の合わせしかスケジュール上とれず、1回ざざっと通す間にテンポの確認をして危険な箇所をチェック。もちろんこちらも必死なのですが、それにちゃんと順応して人前で弾ける学生さんの肝っ玉もなかなかのもの、と思いました。でも実は一番大変な事って、時間の管理だったりする。当たり前だけど怖い箇所は、誰でも時間をかけて合わせをしたいでしょうから。

先生方のガラ・コンサートで伴奏する事が決まったのはその前日。学生さんたちのサロン・コンサート用の衣装しか持っていかなかったのもひっかかっていたのですが、それより何より先生の足を引っ張らないか、それで相当緊張しました。でも一緒の舞台に立たせて頂けてそれは本当にありがたかったです。楽しかった・・・。

そんな訳で、街を散歩する時間は殆どなかったのが残念でした。初日の朝、疲れていない内に早起きして朝市に行くのがいつもの事。トマトやりんごを調達し、胡麻や落花生から作られる特産のお菓子を家に送り、手まりを作っているおばちゃんを探すのです(2005年8月のひとりごと「飛騨高山での仕事」「手まり」で詳しく書いています)。色とりどりの手まり、たくさんある中から毎年2つずつお土産に買っていましたが、昨年はそのおばちゃんのお店が見つからなかったので大変心配していたのです。今回お会いできたのでその話をしましたら「休む日もあるからね」との事、ホッ。という訳で今年また2つ手まりが増えました。農閑期に毎年1000個ずつ作っていらっしゃるそうですが、お話を伺っていると、本当にお好きで心を込めて作っていらっしゃるのがよく伝わってきます。

別の日、たまたま無伴奏の方が続いた時があって、駆け足で街を回ってきました。行列が出来る前、開店直後のお店に入ってラーメンをすすり、いつもお世話になっている方々に地ビールをお送りし、お昼時に古い街並みにあるお気に入りの喫茶店にコーヒーを飲みに行き・・・この間わずか1時間半。お仕事で来ているのでそれは止むを得なくても、なんとまぁあくせくしている事・・・。

昼夜問わず(!)頑張って下さっているスタッフさんはじめ、たくさんの方々にお世話になりました。またこういう事でもない限り、ピアニスト同士一緒に行動する機会はそうはないもの。ピアニスト3人3様、性格も音楽の個性も全く違うのですが、皆いい味出しています(影が薄いのは私)。

と久しぶりにだらだらと書いていたら、そろそろ夜が明けそう。という訳できちんとまとめきれていないけれどこの辺で。気持ちがなかなか東京モードに戻れずに、でも明後日はリート(歌曲)のリサイタル、来週から高校は新学期。なのでリサイタルの翌日は早起きせねばなりません。でもまだやり残した「夏の宿題」はたくさんあり、何か1つに集中すれば他が抜ける。この性格は相変わらずなようです・・・。



2007年8月11日(土)       「最寒記録」

残暑お見舞い申し上げます。

今年は久々に夏らしい毎日で嬉しい限り。梅雨明けが遅かったので、今年も不完全燃焼の夏になるかと心配していたのですが、これでホッとしました。確かに暑いけれど、冷房の中にいるより汗をかいている方が断然調子がよく、青空が毎日続くと気分もいい。しかし夜のこの暑さったら・・・。

毎週決まった曜日の決まった時間に授業とレッスンがあり、他に合わせが詰まっているという生活はしばらくお休みです。まとまった時間がやっと取れるようになったらするべき事はいろいろで、集中し始めたらいつの間にか外は明るくなっているという事が多い、今日この頃。

来年のリサイタルのプログラム、いろいろ弾いてCDも聴いてみて大体は決めましたが、今ひとつ納まりが悪いのです。大抵、チラシ印刷の締め切り直前にいいアイデアが浮かんで変更するのですが、どっちにしろまだ練習できる状態にない・・・。11月にある小さなソロのコンサート(関係者のみ)、40分以内でまとまった感じのプログラムがどうしても思いつかなくて、こちらは頭の隅っこで毎日自問自答しています。8月末の荒牧先生のリート(歌曲)、考えてみたら「実質」あと1週間。まだまだ勉強し足りない感が強くて焦っています。10月に日本歌曲の録音もあります。竹林さんの合わせも始まっていますが、あれだけ昔弾き込んだはずなのにリヒャルト・シュトラウスはめちゃくちゃ難しい。11月の室内楽のプログラムは尋ねてみればオール・フォーレ、それも私にとっては全てお初の曲らしい。しかし目先には講習会の伴奏があります。どの先生のクラスで何を伴奏する事になるのか、行ってみてのお楽しみ(?)。窮地を必死で切り抜けている内に、以上の全てを忘れてしまいそうな怖〜い予感がします。

春に録ったCDの編集作業も始まり、送られてきた幾つかのヴァージョンを聴いてチェックしています。先月末に届いた時は「え、もう?」と思ったものの、考えてみれば録音から半年弱経っている。じっくり聴く時間がとれなくて今になってしまいましたが、自分の録音を聴くのは実はとてもとても嫌で、できる事なら聴きたくないのです。自分の演奏に満足する事が絶対にありえないのは当然だけれど、仮にある程度ましな演奏だったとしても、「今だったらこう弾く」と常に新しい事を望んでしまうので。

という夏休みです。学校の事は殆ど忘れていますが、そんな中、後期から学生さんが数名増えるという連絡がありました・・・。

ふと思い出した事。いつだったか遠い昔の夏休み、友人を訪ねて北海道の幌加内に行った事がありました。記憶が確かでないので調べてみましたが、公式ではない参考記録としては日本の最寒記録を出したところなのです。道理で真夏なのに寒い(と思える位)はず。そして蕎麦の作付面積も生産量も日本一だそうです。ちょうど行ったその季節は蕎麦が花を咲かせていて、畑一面真っ白な美しい風景が楽しめました。友人が打ってくれたお蕎麦も美味しかった〜。しかし冬場の日常生活の話を聞いたら、あまりにも凄まじすぎてびっくりしました。

現実に戻ってあと数日、危機感をあおりながら必死でさらい、用事をこなす予定です。まるで31日までに宿題を終わらせなければならないかの如く・・・。


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