ひとりごと(2007年7月分)

2007年7月31日(火)       「デイゴ」

明日から8月・・・。

学校がお休みという実感がやっとわいてきていますが、そんな時に同時に考えるのは「それでも8月末から始まるその時、きついだろうな」という事。我に返って、4月からよく乗り越えてこられたなぁと思います。練習時間をひねり出して、リサイタルをしたなんて信じられない・・・。今年はピアノをちゃんと弾きたいと年の初めに決意したような気がするのに、今の状況にはただ反省するのみ。8月前半にはためにためた家での雑用、来年のリサイタルの曲決め等を、気合いを入れて一気にやり遂げるつもりでいるのですが、既に秋の合わせ等どんどん入ってきていて、うかうかしていると何もせずに夏が終わりそうな怖い予感がしております。

学校に、非常に目立つ真っ赤な花をつけている樹があって、それが何だか最近ずっと気になっていました。その花を見るのは多分、生まれて初めてのような気がする。珍しい色、形です。今まで気付かなかったのは何故?もしかして植えたばかり?という事はないと思うけれど。そこを通る度に近寄って花を眺め、葉っぱを観察し、一体何科だろう?何だかマメ科に似ているようだ・・・と思っていたのですが。

昨日図鑑をひっくり返して「!」。多分デイゴの花でしょう。沖縄の県花のあのデイゴ。ネットで写真を探したら、やはりそうらしいです(もしかしたらアメリカデイゴかもしれないけれど)。話にはよく聞いていたけど、「あぁこれが本物なのね」と出会えた時には、やっぱり感激するもの(チェンバロに初めて触った時のあの感覚にも等しい?)。目が覚めるような鮮やかさで、とても美しいのです。

この半年以内の出来事かと思うのですが、いつの間にか学園内にハーブ畑がお目見えしていました。大分前に、「この学校には梅やら柿やらローレルやら、有用な植物が多い」と書いた記憶がありますが、昔からあるラヴェンダー畑の並びにニオイゼラニウムやタイム、カモミールやヤロウ、ベルガモットなどが、いつの間にか植えられました。どなたが計画されているのか分からないけど、センスいいなと密かに思っているのです。いい香りで癒されるし。

今日も学生さんが出ているコンクールを聴きに行き、そのついでにバタバタといろいろな用事を済ませ、なかなか文章がひらめかなかったので、ちょっと息抜きしてみました。皆様も夏バテにお気をつけ下さい・・・。



2007年7月29日(日)       「チェンバロ」

前回、7月になってまだ1度も半袖を着ていない話を書きましたが、あの日から一気に夏になったのでノースリーブ、でももう夏バテしています。

この2日間は新しい事づくめ。実はチェンバロを弾く事になりました。数日前に突然「夏期講習でチェンバロを弾いてほしい」というお話を頂き、「??」。よくよく伺ってみれば、夏期講習のプログラムとして弦の受講生に弦楽合奏を体験してもらおうという企画があり、曲はヴィヴァルディの四季の「春」との事。本番だったら遠慮させて頂こうと思いましたが(餅は餅屋)、本番はなくて練習のみ、それもこんな間際に連絡が来る位だからきっとご予定がおありの方ばかりだったのだろうと思い、お引き受けする事にしました。チェンバロに触れるのも久しぶりの事。

チェンバロは大学時代、副科で取っていました。ただそれ以上に強い思い入れのある楽器です。ピヒト先生のLPレコードで耳にした時からその虜になり、それからどのようなしくみになっているのか気になって解説書を読み、実際は「弾いた」のが一番最後でした。普通は逆のような気もしますが、だからあの音を自分で奏でてみたいという憧ればかりがどんどん募り、実際に音を出せた時は非常に感激しました。

そういえば室内楽も1年間はチェンバロで履修していました。私たちが大学に入学するのと同時にチェンバロ科ができたものの、その頃はチェンバロ科では室内楽を履修できなかったのです。今でこそ母校には古楽科もできたようですが。バッハのトリオ・ソナタをあの時勉強できたのは、貴重な体験でした。

話戻して、先日四季の練習に参加しました。プロのオーケストラの団員さんでもいらっしゃる大学講師の先生数名が一緒に弾いて下さり、院生も数名。しかし驚いたのは、受講生はその日初めて合わせたというのに、練習にも慣れていて結構いい響きがした事。実技レッスンやソルフェージュプラス体験型の講習会、とても楽しそうでした。

もう1つの新しい事。歌曲のレッスンを受けて来ました。著名な声楽家の方々との共演、オペラのコレペティトゥア等、第一人者としてご活躍の先生です。「女の愛と生涯」だけ、しかも大変細かくみて下さいました。あまりにもたくさんの新しい事を教えて頂いたので、これを消化して2人で再度どう作り上げてゆくか、あまりの深さにくらくらしてきます。一番印象に残ったのは、「シューマンの歌曲は歌のパートが言葉を、ピアノ・パートが音楽を受け持っている」という事。最近歌曲についての楽書を何冊か読み、何となく分かってきていた事ですが、「楽譜上でこう書かれているのはこんな意味」とか「こういう場合はこんな風に合わせてゆく」とか、1つ1つおっしゃる事にとても納得も共感もできました。そしてテクスト(詩)が音楽にがっちりからんでいて、言葉に深い理解があってこそ解釈と表現が正しく為される事も。対訳に目を通し、テクストをしゃべってみたものの、何となくあいまいになっている言葉はレッスン前に辞書を引き直しましたが、それでもまだまだ甘く、テクストを暗記して歌える位でないと無理。そう感じました。

でも新しい事を学べるのは楽しいし、そんなチャンスを頂けるのはありがたい事。

しかし眠い・・・朝早いのでこの辺で。今日はチェンバロが弾けます。でも本業は夏期講習のピアノのレッスン・・・。



2007年7月27日(金)       「前期終了」

一昨日やっと!前期日程終了しました。と思いきや、今日からは夏期講習。いつの間にか世間の学校は夏休みになっているというのに、あまりにも実感がありません。遅い梅雨明けのせいか、7月はまだ1度も半袖を着ていないせいか・・・。

数日前の教職ピアノの試験の日、久しぶりにカーッと晴れました。試験の最中、外で突然鳴き出したのは今年お初の蝉。「あぁ夏」とも、「やっと学校も終わり」とも思わせる、何か強いエネルギーを感じさせました。

前期を終わって、どうにか我に返れた気分。振り返ってみて思うのは、年々忙しさに拍車がかかってくるのはともかくとして、精神的ストレスも比例して大きくなるのは何故?やるべき事が間に合わないとか寝る時間が取れないとか、そういう事は昔から慣れっこだし頑張れば何とかなるような気がします。ただ、今は明らかに違う。自分の器が小さいせいかな?とも思います・・・。

教えるという意味、教師という仕事、そして自分の年齢、こういう事についてこれほどまで考えた事は今までなかった気がします。今まで私が通ってきた道、つまり家や学校での生活、ピアノなどのレッスン、そして今までお世話になったたくさんの先生方、目上の方々、先輩・・・さまざまな事を思い出しています。

前期日程、しめくくりは教育実習校訪問の報告会。偶然ですが、その日は高校の教育実習で教科担当した学生さんが最後のまとめのコメントを求めて訪ねてくる事になっていたので、実習期間を思い起こし、わが身を振り返り、コメントを書いていました。また提出が大幅に遅れていた実習校訪問の報告書、朝方に慌ててまとめました。夕方の報告会、普段大学ではなかなかお目にかかれない音楽教育の先生方から興味深いお話をたくさん伺う事ができました。そして、「私が間違っている?それとも?」と思っていた事、他の先生方も同じく思われていたんだなぁと分かり、少しだけ胸の重石が軽くなりました。

今日も朝早いのでこの続きは近々また。昨日はよく眠れましたが、また今日は細切れ睡眠です。

コンサート情報に荒牧先生のリート(歌曲)・リサイタルのプログラム、そして新たに竹林さんのヴァイオリン・リサイタルの詳細をアップしました。

慌しい大学での仕事の合間を縫って、少しずつ荒牧先生との合わせを進めてきました。考えてみればあとちょうど1ヶ月。今までに日本歌曲に接する機会、一応ちょこちょことはありました。不思議な存在でしたが、何がどうとははっきり言えないものの、今少しずつ自分の中でみえてきた形があります(なんて言えるにはまだ程遠いけど、ゼロから少し進めた感じ)。もちろん、日本歌曲とひとくくりにはしてはいけない位たくさんの作曲家がいらして、更にたくさんの作品が残されていますが。シューマンの歌曲、彼のピアノ曲は存在の近いものだったので、それをとっかかりにして違う方向から見ている感じ。今回とりあげる曲は昔から耳慣れていて、少し弾いてみた事もある。でもドイツ語がわかるようになり、テクスト(歌詞)の内容が弾きながらも意味を持って聴こえてくるようになったら、和音の一つ一つに単語が割り当てられ、その意味が和音の色合いを決めている事に驚き、その表現を探してゆくのが面白くてしょうがなくなってきました。もちろん満足いく表現には程遠いし、リートはまだまだ初心者マークですが。

竹林さんのリサイタルの合わせはまだですが、きっと10月なんてあっという間にきてしまうんだろうなと思います。8月後半はいつもの音楽祭に伴奏に行き、荒牧先生のリサイタルがあり、高校の授業が8月最終週に始まる事を考えると、夏休みなんて「これだけ?」。それはさておき、こちらのプログラムは、今までいろいろな方と何度も弾いた曲ばかり。ただ歌曲とは全然別の意味で、室内楽(デュオ)というのも相当に大変なもの。一緒に表現を決めてゆく作業の大変さは今から目に見えるようですが、大好きなリヒャルト・シュトラウスのソナタが弾けるのは楽しみなのです。

今日は朝にまず高校のお手伝いに行き、午後は夏季講習会のレッスン。ほとんどが初めて会う生徒さん、そして一体何の曲を持ってくるのかドキドキ・・・。



2007年7月18日(水)       「ひと耳惚れ」

台風が過ぎ去ってホッと思いきや、中越沖の大地震・・・身近にその近辺に住んでいる方がいらっしゃるのもあり、とても心配しました。被災された方には心からお見舞い申し上げます・・・。

あっという間に7月も半分以上過ぎましたが、そんな事さえ全く考える余裕がない日々を過ごしています。大学の授業期間がやっと終わって今は学科試験期間、でもあちこちのクラスでおさらい会があって(うちのクラスも然り)伴奏に駆り出され、実技試験直前の補講をし、高校も今週が最終でいろいろ試験が続きます。そして月末は夏期講習。体の疲れも神経のすり減り方もピークに達しているのに、「何とか体調を維持して、仕事に決して穴を開けないように」。真っ先に頭をかすめる事です。

昨日も朝1時間目からの高校の試験に始まり、夜のおさらい会の伴奏に終わるという1日。帰宅したら動けなくなってうたた寝してしまい、起きて慌てていろいろ今日の準備していたら、既に外は明るくなっています。という訳で1つだけ。

先日ホールを借りて試演会(おさらい会)をした折、最後の最後に20分ほど時間が余って、皆が帰った後一人でちょっと弾いていく事にしました。今一番弾きたい曲は何・・・?こういう場合、弾きたい曲=今弾ける曲とは限らないし、そういえばリサイタル後は自分の為のピアノは全く弾いていなかったっけ。ふと思い立って弾き出したのはシューマンのファンタジー作品17の3楽章。中学に入ったばかりの頃、コンクールのご褒美でアメリカの演奏旅行に連れて行って頂いた事があり、そこで行われていた国際コンクールで初めて聴いて「ひと耳惚れ」し、その場で楽譜を買って弾いていた記憶があります。今思えば相当ませているし、あの頃からシューマンが好きだったんだなぁと思う。ま、それはさておき、弾くのは(もしかしたら)あの時以来の事だけど、ちゃんと覚えていました。ピアノがいい音を奏でてくれるのにとても嬉しくなったけど、「この1ヶ月一体何をしていたんだろう・・・?」。今一番したいのはピアノを弾く事だったんだ、とハタと我に返り、そんな事でもない限り自分の本心に自分で気付けないのかなとも思い・・・何だか複雑でした。

「ひと耳惚れ」した曲って他にもあるかな?専門的に勉強するようになってからは、そういう聴き方は出来なくなってしまったのかも。どの曲も素晴らしいと思えるようになったからか、意外に出てこないものです。

今日は久しぶりに本番がないので、黒でないものを着て学校に行こう。ちょこっとだけ今からうたた寝・・・。


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